相続の放棄

通常亡くなった方（被相続人）の財産は相続人に受け継がれます。

相続といえば現金や不動産などプラスのイメージが強いですが、亡くなった方が借金（負債）を持っていた場合、マイナスの財産を受け継いでしまいます。

もし亡くなった方がマイナスの財産ばかり持っていたらそれを相続人が引き継いでしまうことになります。

自分が作ったわけでもないのに強制的にマイナスの財産を持たされるのは困りますよね。これを避けるために相続財産は一切受け継がないということができます。これを相続放棄と言います。

相続放棄をすると全ての財産を相続することができなくなります。あとからプラスの財産が見つかっても相続することはできません。慎重に行う必要があります。

相続放棄をする場合、亡くなった日から3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

相続放棄の期限は３ヶ月と非常に短いです。これは債権者からすれば相続を放棄するのかしないのかを早く決めてもらわないと困るから期間が短めに設けられています。

相続放棄の期限は法律で厳格に定められています。

相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。（民法第915条1項）​

万が一相続放棄を怠ると、本来払う必要のない借金を背負わされるなど大きなデメリットがあります。少しでもご不安やお心当たりのある方は、お気軽に葛飾相続センターへご相談ください。

相続放棄は役所で戸籍謄本等を集め、相続放棄申述書を記入し、家庭裁判所で手続きを行います。

相続の放棄をしようとする者は、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。（民法938条）

提出が完了して３〜４日程度で相続放棄申述受理通知書が郵送され完了です。

相続放棄は民法にも規定されている通り３ヶ月以内に行わなくてはなりません。

相続放棄の手続きを行わないと自動的に相続人に財産が引き継がれます。（単純承認）

相続放棄はするかしないかの判断と手続きを３ヶ月という大変短い期間で行う必要があります。期間が大変短いため多くの方が気づかなかったり手続きが間に合わず単純承認になります。

３ヶ月以内で相続放棄が難しい場合は熟慮期間の延長手続きで判断する期間を伸ばすこともできます。また自己の過失がなく後から被相続人が借金をもっていることが発覚した場合などは期間を過ぎても例外的に相続放棄できることがあります。

一般的には３ヶ月を過ぎてしまった場合、相続放棄をすることが難しい場合もあります。なるべくお早めにご相談ください。